2020/8/29「事業のミッションを言語化してみよう」

こんにちは、Sessions受講生の伊藤夏実です!

私を含む4名の通年受講生でスタートした今期。こちらで各回の様子をレポートしていきます。

 

初回となる今回は、午前・午後の2部にわけ、丁寧にチームビルディングを行ったあと、事業のミッションを言葉にして語っていきました。

 

午前の部

⚫︎ゲスト:

島崎 湖 氏(CRR Global Japan 合同会社 共同代表、プロフェッショナルコーチ)

⚫︎ゴール:

・このコミュニティを安心・安全な場として認識し、相談事やモヤモヤをお互いに気兼ねなく共有できるようになる
・他の受講生に頼れそうなこと、自分が貢献できそうなことのイメージを持てるようになる

⚫︎タイムライン:

10:00 プログラムの趣旨、午前のゴール・進め方の確認
10:05 島崎湖さんの自己紹介
10:10 受講生自己紹介
10:40 チームビルディングワーク
11:30 感想共有
11:40 終了

 

 

まず、事務局ESCCAの鈴木麻友さんから、ご挨拶とスケジュールの共有がありました。

続いて、同じく事務局の山内亮太さんから、ESCCAのビジョンと今回のSessionsに対する想いを語っていただきました。

起業家が地域の中で事業を考えて魅力的なものを生み出していくために、地域と対話し、必要なスキルを習得し、事業がちゃんと利益を出して理想の世界を持続的に実現していけるまでのステップを描き、地域で事業を考える難しさを乗り越えて事業に踏み出していけるように、Sessionsでは、色々な側面から自分自身を見つめなおしつつ本当にやりたいことを明確にし、さらに、事業そのものの可能性、持続可能性を検討することで、「南三陸を拠点にやりたい、やれる!」という想いを定めていく、というお話をしていただきました。

 

島崎湖さんの自己紹介では、もともと企業で人事をされていた時に学ばれたコーチングをお仕事にされていることと、東北愛を語っていただきました。

コーチングと言っても、スポーツチームのコーチではなく、職業や業界は関係なく、その人/チームが行きたいゴールに向けて、きちんと前に進めるようにサポートする、サポーターや伴走者のようなお仕事であり、2011年の震災後は、「私がやってきたことでできることないか、コーチングで何かサポートできないか」と活動を始められ、被災地の支援に入っていた方たちのコーチをされていた、というお話をしていただきました。

 

湖さんに続き、受講生も1人5分で自己紹介を行いました。ここでは、それぞれの職業やこれまでの活動、今描いている事業イメージと課題、この半年間で達成したいことを発表しました。

 

その後、チームビルディングワークへ。まず湖さんから説明がありました。

ここでは、受講生それぞれテーマは違うものの、自分自身で南三陸で何か事業を立ち上げようと集まった、緩やかに同じ目標に向かう同志であること、しかし、今回はコロナの影響を踏まえ原則オンラインでの開講ということで、仲間と一緒にやっていると感じられる時間が少なくなってしまうことから、チームビルディングを行うことで仲間意識を持ち、何かあったときに相談し合えるような関係性を築けるようにするためのもの、とワークの目的をお話していただきました。

説明の後は、ブレイクアウトルームで2人ずつに分かれ、

・2月までの6か月間の約束事やどんな雰囲気、関係性で過ごせるといいか

・2月にどんな状態で終わっているといいか(最高の状態:High dream / 最悪の状態:Low dream)

について、話し合いました。

ここでは、自己紹介で話した各自の事業がこういう形になっている、ということだけでなく、自分がどんな気持ちで最終回を迎えているか、どんな雰囲気になっているかということも含めて考えました。最悪の状態:Low dreamについては、これから先に広がる未知の世界に対する不安を言葉にしました。

 

その後、再び全体で集まり、ホワイトボードを使って各自High dreamとLow dreamを共有し発表したうえで、現時点での自分の位置がHigh dreamに近いところにいるのかLow dreamに近いところにいるのかを認識しました。その結果、なんと受講生全員Low dreamに近いところにいるということが分かり(!)、改めてみんなで刺激し合ってHigh dreamへ向かっていこう、と士気を高めました。

 

続いて、2月までの6か月間の約束事やどんな雰囲気、関係性で過ごすかについても全体で共有しました。ここでは、

・間違うことを恐れずに発言する

・困ったことがあったら、声を出す

・心を開いてなんでも言い合える雰囲気をつくる

・建設的な意見を言う(ただの批判をしない)

・このコミュニティを小さな学校のようにとらえ、自分の時間に勉強したことを共有し合える仲間になる

・ニックネームで呼び合う

などの意見が出ました。

 

そのうえで、湖さんから「今、どんな雰囲気になっているか」という問いかけがあり、受講生からは「皆さんのお話に共感することが多く、一緒にやっていくのが楽しみになった」「みんな優しそうで、安心できる場」という意見がありました。

最後に、湖さんから「みんなでHigh dreamに行くために、この雰囲気を保っていき、変わっていってしまったときには、『あの時の雰囲気どこ行っちゃったんですか?』と声を出してください。」とのお言葉もありました。

 

午前の部の終わりに、受講生4人、事務局、ゲスト島崎湖さん、それぞれが感想を共有し、受講生からは、「これからが楽しみになった。」「良いスタートが切れた。チームワークで楽しく頑張っていけたらと思う。」などの声が聞かれました。事務局からのメッセージの中では、今回のように実際にオンラインで集まれる場以外の時間も、何かあったら相談できるように、また、受講生もお互いに刺激し合えるようにSlackを連絡ツールとして使うことの提案があり、ワークで共有したHigh dream、Low dream、約束事もいつでも見れるようにしておくことをお話ししました。

最後に湖さんが「早く行きたいなら一人で行きなさい、遠くへ行きたいならみんなで行きなさい」という格言を用い、まずは受講生と事務局が一体となり、そこに地域の方々も入っていただいて、みんなが上手にお互いの力を借りながら遠くの大きなビジョンに向かっていきましょう、というコメントをしてくださり、午前の部が終了となりました。

 

ランチタイムは、zoomをつなげたまま、湖さんとざっくばらんにお話しし、次回お越しいただく11月のセッションがさらに楽しみになりました。

 

 

午後の部

⚫︎ゲスト:

室岡 拓也 氏(株式会社ボーンレックス 代表取締役)
森田 幸恵 氏(株式会社ボーンレックス)

⚫︎ゴール:

・事業を通じて自分が何をしたいのか、何にこだわるのか、自覚する
・どんな壁にぶつかる可能性があり、どう乗り越えるか想像できるようになる
・お互いの想いを理解し、切磋琢磨する関係のベースを築く

⚫︎タイムライン:

13:00 午後のゴール・進め方の確認
13:05 受講生自己紹介
13:10 室岡さんゲストトーク:事業を進めるうえで大切なことは?
13:40 Q&A
14:00 個人ワーク:自分のミッションは何か?言語化してみる
14:10 休憩
14:15 受講生自己紹介(1人15分)
15:25 今日の感想&ネクストアクション共有
15:40 室岡さんよりコメント
15:50 次回案内
16:00 終了

 

 

まず、事務局ESCCAの鈴木麻友さんから、午後のスケジュールの共有をしていただいた後、1分くらいで簡単な自己紹介とSessionsになぜ参加したかを一人ずつ話しました。受講生ひとりひとりに対して室岡さんと森田さんがコメントをしてくださり、はじめから笑い声がたくさん聞こえる和やかな雰囲気となりました。

受講生の自己紹介に対する室岡さんのコメントの中には、「モノを売るのではなく、体験を売る。」「昔は、いかに製品が優れているかを一生懸命伝えれば売れていたが、モノがあふれる今となっては性能を謳っても右に出るものが多すぎて消費者に響かない。そこで鍵になるのが、ストーリー。」という話、さらに、「立ち上げのタイミングでまだ力がないもの同士は、お互い競合にもなるリスクを取りつつ、うまく連携して動きを見せることでメディアに関心を持ってもらう、というような戦略性も必要。」「ビジネスにおいて常識を重視しすぎると弊害になる可能性がある。」など、これから事業を起こしていくにあたってヒントとなるコメントが多く、勉強になりました。

 

自己紹介の後は、室岡さんが代表取締役を務める会社BORNREXと室岡さんの経歴についてお話していただきました。

BORNREXでは、起業家や大企業に対し新規事業の立ち上げ支援に関するサービスを幅広く展開しています。2013年、日本で事業をスタートしましたが、現在は、インドネシアとニュージーランドにも拠点を持ち、今後は、フィリピンやベトナム、ハワイへの展開も視野に入れています。

室岡さんご自身は、大学生のころに家庭教師の派遣事業を立ち上げ、卒業後は三井物産に就職し、海外におけるインフラ系の事業投資やインドネシアで温室効果ガスの原因となる養豚場の豚の糞から出るガスを回収して燃やしその削減分を排出権として売る事業などに従事されました。その後、グアテマラに立ち上げた3つの語学学校から、アメリカと日本にスペイン語のレッスンを配信するスペイン語のオンライン語学学校、保育園、サロンなど、多種多様なビジネスをされてきたお話をしてくださいました。

 

そのお話を踏まえ、受講生の聞きたいお話をしてくださる時間を設けていただき、まず、世界観をどのようにつくっていけば良いかについて、続いて、地域・社会に貢献することとお金を稼ぐことのバランスについて、お話していただきました。

 

世界観(ミッション)をどのようにつくっていくかについては、まず、自分がどのくらいの規模までしたいのかを決めることが大切であり、それによってミッションは変わることを教えていただきました。

そして、BORNREXのミッション「自分の人生を生きる」を例に、ミッションとは「誰の、どういう状態を、どういう状態にしていくのか」「何を目的として、どこをゴールとするのか」であることを説明していただきました。

そのうえで、起業家がストーリーテラーとなり夢を語ることが大切であり、「自分について来たらどんな体験ができるか、どれだけ人生が素敵になるか」を話せる状態になること、そして、自分がどのような世界を作りたいかを語れる状態になることが重要で、それを色々な人に話すことを繰り返すうちに、ミッションが具体的になってくることを教えていただきました。

 

地域・社会に貢献することとお金を稼ぐことのバランスへの質問に対しては、室岡さんご自身の経験や想いを例に、お金のためにモノゴトを考えているとビジネスは成長しない、ということを教えていただきました。あくまでもミッションに共感した人が自分について来てくれるのであり、そうして同じ目標を持った人たちが自分の周りにたくさん集まってくることで、自分一人でできる範囲をはるかに超えることができるようになり、その結果ビジネスがスケールしていくんだ、ということをお話していただきました。

また、お金は世の中から許されて集まってくるもの、すなわち世の中から与えられたチャンスであり、それをどうやって世の中をより良くするために使っていくかが大切であるということや、将来ビジネスがスケールし、たくさんのチャンスが巡ってきたときに、何に向けて投資をすればいいかをすぐに判断できることが経営者として大切であるということ、そしてその優先順位を考えるベースとなるのがミッションだ、というお話をしていただきました。

そして、そのミッションを定めるにあたっては、「自分の人生をどう幸せにするか」「世の中にどんな幸せを作り出して死ぬのか」ということを考えることは不可欠で、その時に地域や社会の課題や問題をどう捉え、その中で自分の役割をどこに見出すかはとても大切なことだと、室岡さん。地域でこれから事業を起こそうとしている受講生たちがモヤモヤしていたであろうことを考えるきっかけを与えてくださいました。

 

その後、休憩を取りつつ、各自で自分のミッションについて考えました。

1人ずつミッションを発表し、室岡さんからフィードバックをいただいたうえで、必要に応じ、もう一度考える時間を取って再び室岡さんにフィードバックをいただきました。

ここでは、一人一人に対し、「何%くらい本気で言ってる?」「自分が持っている武器は?それは超一流と胸を張って言える?」など、大胆なフィードバックや提案、質問を通して、受講生たちが本当にやりたいことや大切にしていることをクリアにしていったり、そのためのヒントとなるようなコメントをしてくださったりしました。

また、それぞれのフィードバックの中に、「スキルや知識より、興味や関心、心情や感情のほうが大切で、これらを一番の武器、ベースにビジネスを考える」ということや、「何かを売るときに、お客さんにどういうストーリーで興味を持ってもらうか、その先、実際に買って使ってもらうには、そしてリピートしてもらうには、それぞれどんなストーリーを提供すれば良いか考え続けることが大切」ということなど、フィードバックを受けている受講生だけでなく他の受講生にも勉強になるお話も織り交ぜてくださいました。

さらに、改めてミッションは判断軸を持つうえで重要であることなど、ミッションをもつことの大切さを教えていただき、BORNREXのミッションを例に、ミッションの対象となる人は誰か、その人をどんな状態にしたいのかを定義づけることで、ミッションの解像度を上げることができることを教えていただきました。

 

午後の部の最後にも、ひとりひとりの感想と今回のことを踏まえて次に何ができそうか(ネクストアクション)を共有しました。

受講者の中からは、「言語化ができていなかった」「軸になるようなものが見えた」「事業計画を考え直してみたい」などの声が聞かれました。

BORNREXの森田さんと室岡さん、事務局からも、一言ずつの感想を共有し、室岡さんからは、「ビジネスはシンプル。自分がやりたい方向性を示し、それに乗っても良いと言ってくれる人たちが気分良く乗っかれる理由を探し、それを提供するだけ。」というメッセージや「やはり自分の芯、ミッションを持つことが大切で、それに沿って周りの人からのアドバイスも取捨選択していくことが大切」というメッセージをいただき、セッションはクロージングしました。

 

fin. (文:Sessions受講生・伊藤夏実)

 

本プログラムSessionsは、南三陸町創業支援事業の一環として株式会社ESCCAが企画・運営しています。
2020年度は計9回のセッションを開講予定です。
また当社では随時、創業や企業内での事業開発に関する個別の相談も受け付けています。
お問い合わせは<info*escca.jp>より、お気軽にお寄せください。(*を@に置き換えてください)